キャバクラの風俗営業許可の取り方|申請の流れと注意点を解説
- 接待を伴うキャバクラには風俗営業許可が必要で、申請先は営業所所在地を管轄する都道府県公安委員会です。
- 風俗営業許可の標準処理期間は東京都の場合55日です。
- 東京都の風俗営業許可申請手数料は24,000円です。
- 飲食店営業許可と風俗営業許可は別物で、両方の取得が必要です。
- 無許可営業には懲役または罰金の罰則があります。
キャバクラ 風俗営業許可 取り方の結論

接待を伴うキャバクラの開業には、風俗営業許可と飲食店営業許可の両方が必要です。
所要時間は、飲食店営業許可が申請から1〜2週間程度、風俗営業許可は標準処理期間が55日。難易度は、正直に言うとひとりで全部やるのはかなり厳しいです。
理由は、店舗の構造設備が法令の基準に合っているか、立地が禁止区域に入っていないかを、契約・内装工事の前に確認しないと取り返しがつかないから。
私が実務でいつも言うのは「物件を借りる前に相談してください」。これに尽きます。
無許可営業は即逮捕。キャバクラ開業で絶対に避けるべき地雷
無許可でキャバクラを営業すると、風営法に基づき懲役または罰金の対象になります。
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律では、無許可営業に対して罰則が規定されています。
「知らなかった」は通用しません。実務で一番多いつまずきは、まさに「接待にあたると思っていなかった」というケースです。
オープン直前に「実は許可が必要でした」と相談に来られても、間に合わないことがほとんど。物件を押さえた段階で、業態が許可対象かどうかを確かめてください。
業態で変わる必要許可。あなたの店に本当に必要なのはどれ?
必要な許可は「接待を行うか」「深夜に酒を出すか」で変わります。
ここを整理しないまま物件を契約する人が多い。だからまず、自分の店がどの区分に入るのかを最初に決めてください。
| 業態 | 接待 | 深夜の酒類提供 | 必要な許可・届出 |
|---|---|---|---|
| キャバクラ・ホストクラブ | あり | ー | 風俗営業許可 |
| ガールズバー・スナック(接待なし・深夜営業) | なし | あり | 深夜酒類提供飲食店営業届出 |
| 通常のバー・居酒屋(深夜営業) | なし | あり | 深夜酒類提供飲食店営業届出 |
| 飲食提供全般 | ー | ー | 飲食店営業許可 |
ポイントは「接待があれば深夜営業の届出ではなく風俗営業許可」という点。接待を伴う店に深夜酒類提供飲食店営業届出は使えません。
接待を伴う店は風俗営業許可

客の隣に座って酌をする、会話の相手をする、デュエットする——こうした「接待」を行うキャバクラは風俗営業許可が必要です。
風営法では、接待飲食等営業が規制対象とされています。キャバクラはその典型です。
「接待」の線引きは現場で迷うところ。私の実務感覚では、特定の客の前に座って継続的にもてなす行為があれば、まず接待にあたると考えて準備したほうが安全です。
逆に、カウンター越しに全員に均等に飲み物を出すだけなら接待にあたらないケースもあります。ここは個別判断になるので、迷ったら所轄に確認します。
接待を伴わないガールズバーやスナックは深夜酒類提供飲食店営業届出
接待をせず、深夜0時以降も酒を提供するガールズバーやスナックは、風俗営業許可ではなく深夜酒類提供飲食店営業の届出で営業できます。
これは「届出」なので、許可のような審査期間はありません。ただし接待をした瞬間に風俗営業の世界に入るため、線引きを守れるかが分かれ目です。
正直、ここを甘く見て「ちょっとくらい隣に座っても」とやってしまい、後で指摘される店を何件も見てきました。届出で済ませるなら、接待は徹底的にしない。これは経営判断として明確に決めておくべきです。
キャバクラでの「飲食店営業許可」
飲食を提供するキャバクラは、風俗営業許可とは別に、食品衛生法に基づく飲食店営業許可が必要です。
こちらは保健所の管轄。風俗営業許可(警察)とは申請先がまったく違います。
私は実務で、先に飲食店営業許可を取ってから風俗営業許可に進む段取りを組みます。理由は、風俗営業許可の添付書類に飲食店営業許可関連の情報が絡む場面があるからです。
手続きの窓口は東京都の場合、保健医療局の食品衛生の案内で確認できます。施設基準(シンクの数や手洗い設備など)を満たす必要があります。
許可を取得する際にクリアすべきもの

風俗営業許可は「人」「場所」「設備」の3つの基準をすべて満たさないと下りません。
このうち一つでも欠けると不許可です。だからこそ、物件契約の前段階での確認が決定的に重要になります。
立地は自分では判断しづらい部分です。用途地域や保全施設の距離は、役所と警察で確認します。「ここなら大丈夫だろう」という勘は危険です。
許可までの流れ
許可までは、書類準備→申請→構造検査→許可証交付→営業開始の順で進みます。
申請は所轄警察署を経由し、都道府県公安委員会が許可します。標準処理期間は東京都で55日。下に手順を番号で示します。
- 物件の立地(用途地域・保全施設の距離)を確認する。ここまでで「営業可能な物件か」が分かれば正しい。
- 内装図面を法令の構造基準に合わせて作り、工事する。客室の見通しや床面積をクリアすれば次へ。
- 飲食店営業許可を保健所で取得する。許可証が手元に来れば次へ。
- 申請書・営業の方法・平面図・周辺図・使用承諾書などを揃える。書類一式が完成すれば正しい。
- 所轄警察署に申請し、手数料24,000円(東京都)を納付する。受理されれば申請完了。
- 構造検査を受ける。図面どおりに造作されていれば合格。
- 許可証の交付を受け、営業を開始する。これで開業完了。
うまくいかないときは、たいてい「図面と現場が違う」か「使用承諾書が取れない」かのどちらか。賃貸借契約で風俗営業がNGになっていると、使用承諾書がもらえず詰みます。契約前に確認してください。
チェックリストに従って開業までのスケジュールを立てる
逆算すると、物件契約から営業開始まで最低でも3か月前後を見ておくのが現実的です。
風俗営業許可だけで標準55日。これに内装工事と飲食店営業許可、書類準備が前に乗ります。私の実感では、図面の修正が入ると簡単に1か月延びます。
| 段階 | 確認すること | 目安 |
|---|---|---|
| 物件選定前 | 用途地域・保全施設の距離を確認 | 契約前に必ず |
| 契約時 | 賃貸借契約で風俗営業が可能か・使用承諾書が出るか | 契約前に確認 |
| 工事前 | 客室構造・見通し・照度が基準に合う図面 | 着工前 |
| 保健所 | 飲食店営業許可の申請 | 施設完成後すぐ |
| 警察 | 風俗営業許可の申請(標準55日) | 飲食店許可後 |
一番もったいないのは、家賃を払いながら許可待ちの55日を過ごすこと。だから書類はできる限り前倒しで用意します。
キャバクラでの「風俗営業許可」

風俗営業許可の申請先は、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会で、通常は所轄警察署を経由します。
許可は永続的なものではありません。営業者・営業所・構造設備の要件を満たし続ける必要があり、違反すれば許可取消しや営業停止の対象になります。
つまり「取って終わり」ではない。内装を勝手に変えて構造基準を外れれば、それだけで問題になります。私は許可後も、構造を変えるなら事前相談を必ずするよう伝えています。
なお、都道府県ごとに必要書類や運用の細目が異なります。最終的には所在地の警察本部・警察署の最新案内で確認してください。
許可を取るためにクリアすべきこと
審査は標準55日かかり、その間に書類審査と構造検査の両方が行われます。
55日というのは「順調にいけば」の数字です。書類に不備があれば、その分後ろにずれます。私の経験では、初めての方が自力で揃えた書類は、ほぼ何かしら補正が入ります。
初めての申請なら、行政書士に依頼するのが結局は早道だと私は考えます。図面作成、立地調査、警察対応までまとめて任せられるからです。費用はかかりますが、家賃を55日以上余計に払うリスクと天秤にかけてください。
営業開始後は、営業時間や接待方法など風営法のルールを守り続けること。変更が生じたら速やかに変更手続きをします。
よくある質問
相談で繰り返し聞かれる質問を、実務の答えとしてまとめました。
