風俗営業許可の申請方法|必要書類・手数料・審査期間を解説
- 風俗営業を営むには公安委員会の許可が必要で、性風俗関連特殊営業や深夜酒類提供飲食店営業は届出制になる。
- 許可申請の提出先は、営業所所在地を管轄する警察署の生活安全課である。
- 風俗営業許可の申請手数料は24,000円(ぱちんこ屋は27,800円+検定機台数×40円)である。
- 標準的な審査期間の目安は申請書提出後55日間である。
- 審査では申請者の適格性、営業所が制限地域にないか、構造・設備が基準に適合しているかが見られる。
風俗営業許可 申請方法の結論

風俗営業許可の申請方法は、営業所を管轄する警察署の生活安全課に許可申請書と必要書類を提出し、約55日の審査を経て許可証の交付を受ける、という流れです。
所要時間の目安は、書類の準備から許可証受け取りまでで概ね2〜3か月。難易度は、正直「書類集めと図面が9割」です。法律論より段取りで決まります。
前提として必要なのは、確定した営業所(賃貸借契約済み)、平面図が引ける状態の物件、そして申請者本人の身分関係書類です。物件が決まっていないと、ほぼ何も進みません。
千葉県警察は、風俗営業を営む場合は公安委員会の許可が必要で、性風俗関連特殊営業や深夜酒類提供飲食店営業は届出と整理しています。
1 必要書類
必要書類の中心は、許可申請書と「営業の方法を記載した書類」、そして営業所の構造・設備を示す図面類です。
神奈川県警察は、提出書類として許可申請書と営業の方法を記載した書類を明記しています。さらに、構造及び設備が基準に適合しているかを審査するため、平面図や設備資料の準備が前提になります。
私の実務感覚で言うと、住民票や身分証明書のような「集める書類」は時間さえあれば誰でも揃います。本当に苦労するのは図面です。求積図、平面図、照明・音響設備図など、基準に沿って自分で作るか専門家に頼む必要があります。
| 書類 | 内容 | 入手先・作成元 |
|---|---|---|
| 許可申請書 | 営業者・営業所・営業種別を記載する基本書類 | 警察署/各都道府県警の様式 |
| 営業の方法を記載した書類 | 営業時間や料金など営業内容を記載 | 申請者が作成 |
| 住民票の写し | 本籍記載のもの | 市区町村 |
| 身分証明書 | 成年被後見人等でない旨の証明 | 本籍地の市区町村 |
| 定款・登記事項証明書の写し | 法人申請の場合 | 法務局/会社保管 |
| 誓約書 | 欠格事由に該当しない旨の誓約 | 申請者が作成 |
| 営業所使用権原を疎明する書類 | 賃貸借契約書の写し等 | 申請者が用意 |
| 添付図面 | 平面図・求積図・設備図など | 申請者/専門家が作成 |
法人で申請する場合は、定款の写しや登記事項証明書、株主名簿の写しも加わります。役員が複数いれば、その全員分の住民票・身分証明書・誓約書が必要です。人数が多い法人ほど書類が膨らみます。
用途地域を証明する書類や、違法建築物でない旨を示す書類を求められる地域もあります。このあたりは自治体差が大きいので、思い込みで進めず管轄署に一度確認するのが安全です。
2 書類提出先
書類の提出先は、営業所所在地を管轄する警察署の生活安全(第一)課です。
神奈川県警察は、制度上は営業所所在地を管轄する公安委員会への申請だが、実務上は営業所を管轄する警察署の生活安全(第一)課へ提出すると案内しています。「公安委員会に出す」と聞いて戸惑う方が多いのですが、窓口は地元の警察署です。
提出後、警察が審査・調査を行い、許可なら許可証、不許可なら不許可通知書が交付されます。これも前述の神奈川県警察が流れを明記しています。
私の経験上、いきなり書類を持ち込むより、事前に生活安全課へ電話して相談日時を取ったほうがスムーズです。担当者と図面を一緒に確認できる地域もあり、手戻りが減ります。
3 手数料

風俗営業許可申請の手数料は24,000円で、ぱちんこ屋営業の場合は27,800円+(検定機の台数×40円)です。
宮城県警察の風俗営業許可申請手続ページに、この金額が記載されています。手数料は申請時に納めるもので、許可が下りなくても原則戻りません。だからこそ、出す前の場所チェックと書類精度が効いてきます。
| 申請の種類 | 手数料 |
|---|---|
| 風俗営業許可申請 | 24,000円 |
| ぱちんこ屋営業 | 27,800円+(検定機の台数×40円) |
行政書士に依頼する場合は、これとは別に報酬がかかります。報酬額は事務所ごとに違うので一律には言えませんが、図面作成まで含むかどうかで差が出ます。
4 営業所設置制限地域
営業所が制限地域内にあると、風俗営業の許可は受けられません。
神奈川県警察は、審査項目の一つに「営業所が制限地域にないか」を挙げています。住居集合地域や、学校・病院などの保護対象施設の周辺は制限がかかりやすい場所です。
日本行政書士会連合会も、風俗営業許可には場所的要件があると整理しています。これは業界団体の解説であり法令そのものではありませんが、実務上の整理として分かりやすい区分です。
正直に言うと、ここが申請で一番シビアな関門です。物件を借りてから「ダメでした」では取り返しがつきません。私は契約前に必ず用途地域と保護対象施設の位置を確認してから、ゴーサインを出します。
5 審査期間
標準的な審査期間の目安は、申請書提出後55日間です。
宮城県警察がこの55日という目安を明記しています。土日や警察の休日は数えないため、カレンダー上はもう少しかかると考えておくと予定が狂いません。
この期間中、警察官が営業所へ現地調査に来ることがあります。図面と実際の店内が食い違っていると、ここで指摘が入り審査が止まります。私が立ち会った中でも、照明や間仕切りの相違で時間を取られたケースがありました。
だから内装工事は、申請した図面どおりに仕上げてください。「あとで変えればいい」という発想が、一番遅延を生みます。
6 問い合わせ先

問い合わせ先は、営業所を管轄する警察署の生活安全課です。
書類の細部や追加で求められる資料は地域差が大きく、一般論で押し切ると外します。だからこそ最初の一本は管轄署への電話が正解です。
東京都の警視庁は、申請関連ページとして「申請様式一覧」「風俗営業等業種一覧」「欠格事由・必要書類」「構造及び設備の承認申請」などの案内を公開しています。自分の都道府県の警察サイトに同様のページがあるはずなので、まずそこを開くのが近道です。
風俗営業について
風俗営業とは、客の接待を伴う飲食店や、低照度・遊技などを提供する営業で、風営適正化法に基づき公安委員会の許可が必要な業態です。
前述の千葉県警察の整理どおり、風俗営業は許可制、性風俗関連特殊営業や深夜酒類提供飲食店営業は届出制と分かれています。同じ「夜の店」でも手続きの種類が違うので、自分の店がどこに当たるかを最初に見極める必要があります。
私のところに来る相談で多いのが、「深夜まで酒を出すバーは風俗営業の許可がいるのか」という質問です。接待をしないなら、それは深夜酒類提供飲食店営業の届出側になります。ここを混同すると、不要な手続きで時間を浪費します。
風俗営業の許可
風俗営業の許可は、申請者・場所・構造設備の三つの要件をすべて満たして初めて下ります。
日本行政書士会連合会は、風俗営業許可には人的要件、場所的要件、構造的要件があると整理しています。前述の神奈川県警察の審査項目とも一致する考え方です。
| 要件 | 内容のイメージ |
|---|---|
| 人的要件 | 申請者や役員が欠格事由に当たらないこと |
| 場所的要件 | 営業所が制限地域にないこと |
| 構造的要件 | 営業所の構造・設備が基準に適合すること |
この3つは、どれか一つでも欠けると不許可です。書類の量に目が行きがちですが、合否を分けるのは要件への適合そのもの。書類は要件を証明するための道具にすぎません。
風俗営業の種別

風俗営業は、接待飲食を伴う社交飲食店から、低照度・区画席の飲食店、まあじゃん屋・ぱちんこ屋などの遊技場まで、複数の種別に分かれています。
種別が違えば、構造設備の基準も手数料も変わります。たとえば前述のとおり、ぱちんこ屋は手数料が27,800円+検定機台数×40円と、一般の24,000円とは別計算です。
警視庁も「風俗営業等業種一覧」を公開しており、自分の店がどの号に当たるかを確認できます。種別の取り違えは、図面の作り直しに直結します。最初に正しく当てはめてください。
風俗営業の許可を受けられない場合
申請者が欠格事由に該当する、営業所が制限地域内にある、構造・設備が基準を満たさない、このいずれかがあると許可は受けられません。
神奈川県警察の審査項目を裏返すと、そのまま「許可されない場合」になります。許可なら許可証、不許可なら不許可通知書が交付される、という流れも同庁が明記しています。
現場で実際に止まるのは、ほとんどが場所と構造です。人的要件は事前に本人が把握しやすい一方、場所と図面は専門知識がないと判断しづらい。だから私は、この2点を契約前・着工前に潰すよう徹底しています。
よくある質問
風俗営業許可の申請方法について、相談現場でよく聞かれる質問をまとめます。
よくある質問
最後にひとつだけ。風俗営業の許可は、書類の多さに圧倒されがちですが、勝負は「場所」と「図面」で9割決まります。物件契約の前に管轄署へ一本電話を入れる。これだけで、私が見てきた失敗の大半は防げます。
